「運ぶ(キープする)ドリブル」の練習は、インサイドやアウトサイドなど足の様々な面(部位)を使ってボールを運ぶドリブルを身につけるためのトレーニングです。
ボールタッチ練習に近いので、サッカーを始めたばかりの幼児や初心者にも最適な練習方法といえます。
また、ドリブル練習を行うことはサッカーで使うステップ(足さばき)の習得にもつながりますので、神経系の発達が目覚ましいゴールデンエイジ(〜12歳頃)に繰り返し練習するとより効果的です。
運ぶドリブル練習の注意点!
ボールタッチ練習のように基本動作を繰り返し反復練習するメニューが多いため、幼児や初心者にはボールタッチ練習の注意点に気を付けながら繰り返し練習していきましょう。
上体を起してルックアップ(周りを見る)する!
最初は足元を見ながらでも良いので正確にできるよう練習し、慣れてくれば上体を起こして顔を上げたドリブルができるようになりましょう。
下の動画は、元サッカー日本代表・平野孝さんによる指導動画ですが、その中でも「ボールをなんとなく見る」「お腹を出すイメージで顔を上げる」など、運ぶドリブルでは常にルックアップすることを重視しています。
他にも、親御さんが一緒に練習するときは、コーンドリブルの最中に手で数字を出してあげて、その数字を子供に答えさせるのも効果的です。
慣れてくれば、数字を出している両手を広げて、左右の数を足したり、引いたり、掛けたりすることにも挑戦してみましょう。
スピードを上げて限界に挑戦する!
最初は歩くほどのスピードから初めて、慣れてくると自然とスピードは上がってきますが、少しスピードを上げたぐらいでは、ミスしない範囲での練習になってしまい、いざ試合になった時に相手からのプレッシャーで満足がいくドリブルはできません。
ある程度正確にできるようになれば、コーンにぶつかったり、行き過ぎたり、ミスしても良いので、自分の限界のスピードでドリブルしてみましょう。
そうすることで、トップスピードでのドリブルが自然と身につきます。
下の動画のようにトップスピードで直線をドリブルするのも効果的です。
運ぶドリブルの練習メニュー
マーカー(コーン)を使ったジグザクドリブル
ジグザグドリブルは「突破するドリブル」の基礎になもるドリブルの基本練習です。
- インサイド&アウトサイド左右交互(両足)
- インサイドロール(両足)
- インサイド&アウトサイド(右足)
- インサイド&アウトサイド(左足)
- インサイドダブルタッチ(両足)
- シザース&アウトサイド(両足)
- インサイド&アウトサイド左右交互で一歩で1タッチ(両足)
- 上体は起こして常に正面を向いて行う。特に初心者の場合はアウトサイドのタッチで体が斜め(横)になりやすいので注意する。
- 上半身、特に腕を使ってバランスを取るように意識する。
基本的なターンの練習
ターンは主にインサイド、アウトサイド、足裏を使って急な方向転換を行います。
※フェイントと組み合わせたり、より高度なターンは「突破するドリブル」
- アウトサイドの8の字ターン
- インサイド・ターン(フック)
- アウトサイド・ターン(フック)
- 軸足の裏を通す(クライフターン)
- ターン(方向転換)した後は素早く移動する。
- 慣れてきたらターンの角度を変えて練習してみよう。
ボールをキープする練習
キープ練習はボールと相手との間に体を入れてボールを触らせない(奪われない)ように行います。
- ボールと相手との間に体を入れる
- 相手から遠い方の足でボールを触る
- 手を使って相手の位置を把握する
- 必ず相手の足が届かない位置(間合い)にボールを置く。
- 腰高の状態だとバランスが悪くなるので、軸足の膝を少し曲げて、腰を落とした状態で行うとキープしやすい。
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